こんにちは、ももです！
皆さん、家族で何かを成し遂げたことはありますか？
私は日常的に姉とテレビゲームを協力してクリアしています。一人だとクリアするのが難しいゲームでも、協力すると比較的クリアしやすくなりますので助かっています。
というわけで、今回の記事は、ある平凡な家族の絆が試される映画『共謀家族』のネタバレ感想です。
この記事では、『共謀家族』を見ようか迷っている方の判断材料になるように、映画の見どころや、逆にちょっと微妙かな、と思う部分を惜しみなく書いています。
具体的なトリックなど、見る楽しみを損なってしまうネタバレは回避していますので、どうぞ安心してご覧ください！
共謀家族の概要とあらすじ
『共謀家族』（原題：誤殺）は2019年に中国で製作された映画です。
映画マニアの主人公が家族を守るために完全犯罪を計画し、一家で証拠隠滅を図るサスペンスです。
この作品は2013年にマラヤーラム語で製作されたインド映画『Drishyam』を、2年後にヒンディー語でリメイクした映画『ビジョン』のリメイクです。
基本情報
- 製作国：中国
- 原題：誤殺
- 製作年：2019年
- 上映時間：112分
- 時代：現代
- 監督：サム・クァー（柯汶利）
- 脚本：ヤン・ウェイウェイ（楊薇薇）
ジャイ・ペイ（翟培） - 主題歌：『亡羊』
キャスト
| 役名 | 役者名 |
|---|---|
| リー・ウェイジエ （李維傑） | シャオ・ヤン （肖央） |
| アユー （阿玉） | タン・ジュオ （譚卓） |
| ピンピン （平平） | オードリー・ホイ （許文珊） |
| ラーウェン警察局長 （拉韫） | ジョアン・チェン （陳冲） |
| デゥポン議員 （都彭） | フィリップ・キョン （姜皓文） |
| 食堂の主人ソン （颂恩） | チョン・プイ （秦沛） |
あらすじ
幼き日に中国からタイに移り住んできたリー・ウェイジエ（李維傑）は、妻のアユー（阿玉）、高校生の長女ピンピン（平平）、まだ幼い次女アンアン（安安）と一家4人で幸せな毎日を送っていました。
リーは小さなインターネット回線会社を経営している社長ですが、事務所で映画ばかり観ている映画マニアでもありました。
ある日、ピンピンはサマーキャンプに参加したときに、不良高校生のスーチャットに暴行され、その様子をスマホで撮られてしまいました。
後日、ピンピンはスーチャットからネットに動画を上げると脅されたため、行動を誤ってしまい、スーチャットは亡くなってしまいます。スーチャットは警察局長の一人息子です。
出張から帰ってきたリーは、妻のアユーから事情を聞きます。そして、愛する娘と家族を守るため、それまで観てきた映画のトリックを応用し、完璧なアリバイを作ります。
共謀家族のネタバレ感想と見どころ
この映画は、「いつリー家が犯人だとバレてしまうんだろう？」と終始ハラハラドキドキしながら見ていました。
視聴者には犯人が分かる状態で物語が進んでいくのですが、警察との戦いが本当に面白かったです。特に、考えながら映画を見るのが好きな人にオススメです。
また、リー家の善悪を超えた家族の深い絆が素敵でした。家族や善悪について考えさせられる映画です。
この映画の主な見どころは、
- 1000本の映画を見た社長vs1000の事件を研究した警察局長
- 絆が深い家族vsすれ違う家族
- 一般市民vs警察
以上の3点になります。次の段落で詳しく見ていきます。
1000本の映画を見た社長vs1000の事件を研究した警察局長
「映画を1000本も見れば、世界に分からないことなどない」と話している映画マニアのリーと、1000の事件を研究してきたというラーウェン警察局長の頭脳戦がとても面白いです。
リーは映画を参考に完全犯罪を計画し、警察の捜査がリー家に辿り着く前に準備をしていきます。
彼は、警察は証拠を持っていないと矛盾をついてくると家族に伝え、事情聴取の受け答えの練習を繰り返します。
妻のアユー、高校生の長女ピンピン、幼い次女アンアンに対して、それぞれに合わせた対策をしていくので凄かったです。
練習の成果が見事に出て、警察の事情聴取を鮮やかに突破していくので、見ている方も達成感があります。
一方でラーウェン警察局長も、わずかな情報を頼りにリー家に辿り着き、犯人だと確信します。
リー家の事情聴取で不自然なところが無くても、どのような手法を取っているのか気が付くのが凄いです。
証拠が無いのにリー家を追い詰めようとするやり方は酷いですが、息子を失ってしまったので必死になる気持ちはわかります。
リーとラーウェン警察局長の頭脳戦は最後まで目が離せませんでした。
絆が深い家族vsすれ違う家族
リーと警察局長だけでなく、それぞれの家族も対照的であるところも見どころです。
まず、リーの家族は平凡ながらも幸せに暮らしていました。事件のときも、この家族はお互いを思って行動しています。
事件後、出張から帰ってきたリーが妻のアユーから経緯を聞いて、「これからは父さんが皆を守る」と決意をします。
ここからのリーは本当に頼もしい父親になります。リーの行動は必ずしも正しいとは言えませんが、家族を守ろうとする父親として素敵です。
また、妻のアユーも脅されている娘をスーチャットから守ろうとしていましたし、スーチャットが亡くなってしまった後、最初は自分が自首しようとしていました。娘を大切に思っているのが伝わります。
仲の良いリー家とは対照的に、警察局長の家族は事件前から不穏な空気が漂っていました。
警察局長の夫であるデゥポン議員は市長選に当選することばかり考えているようで、息子であるスーチャットが行方不明になったあとに警察局長が必死に捜している中、デゥポン議員はいつものように出歩いているだけだと息子に関心がありませんでした。
逆に警察局長はスーチャットのことを溺愛しており、車を買い与えたりするなど、日頃から甘やかしている様子でした。
この夫婦を見ていると、スーチャットが荒れる原因は家庭にもありそうです。
それでも、同じような境遇の家庭でも立派に育つ人が多いと思いますので、犯罪の言い訳にはできませんね。
一般市民vs警察
最初はリー家と警察との戦いだったのですが、事件とは無関係の市民を巻き込んでいくところも面白いです。
リーはもともと親切なので、家族だけでなく他人からも好かれていました。
映画の中で、リーはインターネット回線の支払いを滞納している人がいても、娘の大学受験を控えているからと、回線停止をせずに待ってあげていました。他人を思いやることができる優しい人柄ですね。
一方で、警察には日頃から素行に問題のある人物もいました。
サンクンという警察官が登場するのですが、捜査と称し金をゆすったり、市民に暴力を振るったりしていました。
そんな中、確かな証拠がないのにリー家に対する捜査が厳しくなっていくので、市民は警察がリー家を犯人に仕立て上げようとしていると認識します。
多くの人がリー家の味方として登場するのには驚きましたし、映像としても迫力がありました。
もしも私がこの街に住んでいたら、普段から親切で優しいリー家の味方をするかもしれませんね。この映画を見て、日頃の信頼関係は大切だとあらためて学びました。
共謀家族の結末について
ここからは、この映画の結末を見た感想をまとめます。
私はこの映画を見終わったあと、とても切ない気持ちになりました。
リー家と警察の戦いは、物語が進むごとにどんどん激しくなって多くの人を巻き込みましたが、結局誰も得しない結果になってしまいます。
そして、一連の事件でリーとその家族は深く傷つきましたが、警察局長と夫も息子を失い、深く傷ついています。
どちらにとっても家族が大切で、必死になっていただけなんですよね。
事件がなければ双方の家族が関わることは無かったかもしれませんが、別の形で関わることができたら、仲良くなれる未来だってあったのかもしれない……なんて考えてしまいました。
ここまで重い事件はできれば一生遭遇したくないですが、もしも誰かとトラブルになってしまったら、相手も同じ人であって、思いがあることを忘れずに対応したいです。
ここまで感想をまとめてみましたが、いかがでしょうか。
この映画は「一体どうなってしまうんだろう」とハラハラドキドキするスリルと、家族や善悪のことなど、静かに考えさせられる部分とのバランスが絶妙で面白い映画です。
まだ視聴したことのない方は、ぜひ一度視聴してみてくださいね。
共謀家族を配信中の動画配信サービス
本ページの情報は2024年4月時点のものです。最新の配信状況はHulu公式サイトにてご確認ください。
現在、『共謀家族』はHuluにて見放題配信されています。
Huluは14万本以上の動画を配信しているサービスです。
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※レンタル/購入の作品は見放題の対象外となり、別途都度課金となります。
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